- August 18, 2023
ビンタン島に位置する「ドゥロス・フォス・ザ・シップホテル」は、ギネス世界記録に認定された世界最古の客船「ドゥロス号」がホテルとして蘇った、実はとても話題性のあるユニークな施設なのです。
アカデミー賞を席巻した映画「タイタニック」の舞台となったタイタニック号の竣工からわずか2年後の1914年、貨物船として誕生したことから「ドゥロス号」の歴史が始まります。その後、度重なる増築を経て客船として活躍した後、2020年に退役しました。
その偉業を後世に伝えるため、現役を退いた後にビンタン島の陸上に移設されて客船ホテルとしてソフトオープン。ホテル内には、就航当時からの設備が一部残されており、歴史的価値も高い宿泊施設として注目されています。
ホテル内は、かつての船室が豪華なスイートや客室に改装されており、上品な家具やアメニティで設られた空間で船の歴史や海上の旅を感じさせる比類なきインテリアを堪能できます。陸上に建つホテル施設のため、海の揺れによる船酔いの心配もなく快適です。
客船の名残を伝えるコンセプトとして、部屋はキャビン、フロアはデッキの名称が徹底されており、クルーズ船に宿泊しているかのような雰囲気が感じられます。
ホテル最上階にある随一のスイート「マスターマリナースイート」は、元船長室を思わせるラグジュアリーな空間でジャグジーバス付き。
ドアの外に出てみると、ダイニングテーブルやサマーベッドなども整ったプライベート感満点のデッキにつながっています。
かつての機関室(エンジンルーム)は、当時の設備が残された貴重なミュージアムとして限定公開。ホテル宿泊者には朝夕2回、ヘリテージシップツアー(約30分の無料船内見学)が催行されます。100年以上の時を越え、船の心臓部を支えていた当時の技術の高さにきっと驚かされることでしょう。
ホテル内のレストランではインドネシア伝統料理『ライスタフェル』が大好評。キャプテンに扮したレストランスタッフの案内から始まり、インドネシア各地の郷土料理から厳選した10品を、前菜、メイン、デザートのコース料理でご堪能いただけます。
朝食はピアノラウンジの利用となり、ビュッフェスタイルなど日によって提供方法が変わるようです。店内では懐かしい映画音楽のピアノ演奏(CD)が流れていて、ビーチを目の前にした微風が心地よく、都会の喧騒とは無縁のリゾートらしいのんびりとした時間を満喫できました。
ギネスにも認定された客船ホテル「ドゥロス・フォス・ザ・シップホテル」では、客船としての誇らしい歴史的遺産に包まれた空間の中でクルーズ船のような宿泊体験を味わうことができる、まさに希少なレガシー施設と言えます。
※ 掲載の内容は2023年7月時点もので、現在は変更になっている場合があります
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